前回は、社長が会社からお金を借りると、銀行の評価はガタ落ちすることをお伝えしました。
それでは逆に、会社が社長からお金を借りた場合、銀行の評価はどうなるのでしょうか?
社長からの借入金は、ほとんどの場合は、流動負債の【短期借入金】という科目で処理されています。
理由は、短期間で借りたり返したりするから、ということなので、間違ってはいません。
しかし、中には、一年以内に返す必要のない借入だから、銀行の融資と同じように、【長期借入金】として、処理されている場合もあります。
じつは、この処理の仕方で、銀行の評価が変わってくるのです!
銀行評価の基準は色々ありますが、負債の場合は、流動負債より固定負債にした方が、銀行の評価は高くなります。
つまり、【長期借入金】のほうが、銀行の評価が高くなるのです。
さらに、銀行は、社長からの借入金を、【資本金】としてみなします。
これは、最悪の場合には、会社から社長に返さなくてもよいお金、だと判断しているからです。
ということは、社長が会社にお金を貸している場合は、それを銀行に分かりやすく記載するべきなのです。
そこで、固定負債に【長期借入金】ではなく、【役員借入金】という科目を作って、処理するのがお勧めです。
こうすることで、銀行が会社の評価をする時に、【自己資本比率】が高くなるのです。
貸借対照表の勘定科目の名称と表示場所を変えるだけで、銀行評価はガラッと変わってしまうのです。
ぜひ、あなたの会社の決算書を、チェックしてください。
銀行にとっては、社長からの借入金は、借入金ではなく資本金なのです。
もし、あなたが会社にお金を貸しているのであれば、【短期借入金】で処理されていないかを、早急に確認されることをお勧めいたします。
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