資金繰り改善 NO15
【信用保証協会 その4】
信用保証協会付き融資の申請を成功させるには?注意すべきポイントと専門家がサポートできること
中小企業にとって、資金調達は成長と経営の安定に欠かせない要素です。特に信用保証協会の保証付き融資は、信用力に限界がある中小企業が銀行から融資を受けるための有力な手段となります。しかし、この融資を実際に利用するには、信用保証協会の審査を通過する必要があり、準備を怠ると融資がスムーズに進まないこともあります。
融資申請に際して「どんな資料が必要か」「どのように計画を立てればいいか」「審査を通過するための条件は?」と疑問や不安を抱えていませんか?この記事では、信用保証協会付き融資を申請する際に気をつけるべきポイントや事前準備について解説し、専門の財務コンサルタントがどのようにサポートできるかをお伝えします。資金調達をスムーズに進めるための一助として、ぜひお役立てください。
●信用保証協会付き融資とは?その仕組みとメリット
まずは、信用保証協会付き融資の仕組みと、そのメリットを確認しておきましょう。
信用保証協会付き融資は、銀行が企業に貸し出す資金に対して、信用保証協会が「保証」をつけることで、銀行がリスクを負担せずに融資を提供できる仕組みです。万が一、企業が返済できなくなった場合は、保証協会が借入金の80%~100%を銀行に肩代わりします。この保証により、銀行は通常よりもリスクを軽減でき、信用力がまだ十分でない中小企業にも融資をしやすくなります。
(信用保証協会付き融資のメリット)
・資金調達の難易度が下がる:信用力が十分でない企業でも、保証協会の保証により、銀行からの融資が受けやすくなります。
・低金利での融資が可能:保証協会がリスクを負担する分、通常の銀行融資よりも低金利で融資が提供されることが多いです。
・返済期間の調整がしやすい:保証付き融資は長期の返済期間が設定されやすいため、月々の返済負担を軽減し、資金繰りが安定しやすくなります。
(信用保証協会付き融資の申請で注意すべき9つのポイント)
1. 事業計画書や財務書類の充実
信用保証協会は、融資審査で事業計画書や財務書類を徹底的に確認します。収益計画や返済計画が明確でなければ、融資審査を通過することが難しくなります。以下の資料を正確かつ詳細に準備しましょう。
・事業計画書:融資を使った具体的な成長計画や収益予測、資金の使い道などを盛り込みます。特に、どのように利益を上げ、どのように返済を行うのかが明確であることが重要です。
・財務諸表:直近3年分の貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を準備します。これらの資料から、企業の健全性や安定性を確認できるようにします。
・確定申告書:法人税の確定申告書も必須です。収益状況や経費の支出状況を示す資料として、正確に準備しておきましょう。
2. 融資額と返済期間のバランス
必要以上に高額な融資は返済リスクが増し、信用保証協会からも「返済能力に見合わない」と見なされる可能性があります。適正な融資額を見積もり、返済が無理なく行えるようにしましょう。また、返済期間の設定も重要です。返済期間を長めに設定すると月々の返済負担は減りますが、利息が増えるため、資金繰りのバランスを考慮した設定が求められます。
3. 保証料の確認と計画
保証料は、融資額の1〜2%程度ですが、融資額や返済期間によっては大きな負担になります。融資額や返済期間に基づき、保証料を事前に把握しておきましょう。
保証料の支払い方法:一括払いか分割払いが選べる場合があります。企業のキャッシュフローに応じて適切な方法を選ぶと良いでしょう。
4. 自己資金の準備とその意義
信用保証協会付き融資を申請する際は、一定の自己資金があると審査が有利に進む場合があります。自己資金が多いほど、信用保証協会や銀行に対し「経営への真剣な取り組み」としての信頼感が増します。目安としては、融資額の20%〜30%程度の自己資金を確保することが推奨されます。
5. 収支計画とキャッシュフロー管理の確認
収支計画やキャッシュフロー計画は、返済能力の確認に欠かせません。安定した利益が見込めるか、収入と支出のバランスが適正かをしっかり立証しましょう。特にキャッシュフロー管理は、返済に影響するため、計画を具体的に作成しておくと審査がスムーズに進みます。
6. 銀行との信頼関係の構築
信用保証協会付き融資は、銀行を通じて行われるため、銀行との関係も重要です。担当者と密にコミュニケーションを取り、事業計画の進捗や収益状況を共有することで信頼関係を構築しておきましょう。銀行が企業を前向きに評価している場合、信用保証協会への申請もスムーズに進む可能性が高くなります。
7. 信用保証協会の保証枠を確認する
信用保証協会には、企業ごとに「保証枠」が設定されており、これは過去の利用状況や企業の信用状況に応じて決まります。既存の保証付き融資がある場合、保証枠が残っていないと追加で融資を受けることができません。事前に協会や銀行に確認しておきましょう。
8. 経営改善への取り組みと実績の提示
信用保証協会は、企業の業績や経営改善の取り組みも審査基準として重要視します。過去に赤字や業績不振があった場合でも、その後の改善努力が評価されることもあるため、実績や改善策を積極的にアピールしましょう。
・業績改善の実績:新しい事業戦略やコスト削減の取り組みなど、具体的な改善策を提示します。
・将来の成長戦略:今後の成長計画も明確にし、協会や銀行に前向きなイメージを与えることが重要です。
9. 追加保証人の確認と準備
信用保証協会付き融資では、場合によっては社長や家族が連帯保証人として求められることがあります。必要な場合は、誰が保証人になるかを事前に確認し、必要に応じて話し合っておきましょう。また、保証人が連帯保証を負うリスクについても正確に理解しておくことが大切です。
(財務コンサルタントが提供するサポート)
信用保証協会付き融資を申し込む際に不安がある場合や、書類作成や融資審査がうまくいかないと感じる場合、財務コンサルタントに相談することで多くのサポートが得られます。以下に、具体的なサポート内容をご紹介します。
1. 事業計画書の作成支援
財務コンサルタントは、企業の事業計画書作成をサポートします。収益計画や返済計画が分かりやすく整理され、審査担当者にアピールできる資料作成をお手伝いします。また、審査に必要な数字を根拠とした計画を作成することで、信用保証協会への審査通過の可能性を高めます。
2. 財務書類の整備と分析
財務コンサルタントは、財務諸表の整備や分析も行います。資産や負債の内容を精査し、審査通過に適した形で提示できるようにサポートします。また、キャッシュフロー計画の作成を通じて、融資後も安定した資金繰りができるようアドバイスを行います。
3. 銀行との交渉サポート
銀行との交渉も、財務コンサルタントがサポートします。必要であれば銀行との条件交渉や説明サポートを行い、融資申請をスムーズに進めるお手伝いをします。銀行との関係強化や信頼構築にもつながり、今後の資金調達でも有利になります。
4. 自己資金や保証料負担の見直し
保証料や自己資金の準備が難しい場合は、コンサルタントが負担を軽減するための提案も行います。保証料負担の軽減や自己資金の工面方法、資金の流動性を高めるための具体策についてもアドバイスします。
5. 経営改善計画の策定支援
経営改善や業績向上を図るための具体的な計画作成も支援します。信用保証協会や銀行からの信頼を得るため、企業の収益向上に向けた実行可能な戦略を策定し、成長を支援します。
(まとめ:信用保証協会付き融資が不安な方は財務コンサルタントに相談を)
信用保証協会付き融資を利用することで、中小企業にとって必要な資金を確保する手助けとなります。しかし、申請準備や書類整備、収支計画の作成には多くの労力と時間がかかります。もし、融資申請に不安を感じる場合や、書類作成で行き詰まっている場合は、ぜひ財務コンサルタントにご相談ください。
コンサルタントは、審査通過に向けた計画作成や銀行との交渉、書類準備のサポートを通じて、企業が最適な資金調達を行えるように支援します。資金調達を成功させ、企業の成長と安定経営を実現するための第一歩として、ぜひ専門のサポートをご活用ください。